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7月 23 2010

心の病③

10:11 AM ブログ

「お父さんがあなたに対する愛がもしなかったとしたら、あなたを自分の会社に入れますか?あなたは三十台半ばで東京の高級マンションに住み、ヨットまで持っていたのでしょう。ということはお父さんの会社では、いい給料を貰っていたことになります。なぜ、自分が愛してもいない子供に、そんなにたくさんの給料を払う必要があるのです。こういうことでも、お父さんのあなたに対する愛の気持ちがよく分かります。あなたはお父さんのおかげでよい暮らしもできたではないですか」

私がここまで話すと、先ほどまではせわしなくキョロキョロ動いていた目が止まり、一点をジッと見つめています。

「あなたはお父さんをワンマンで人の意見を聞かないといわれますが、なぜお父さんがそのような性格になってしまったのか、考えたことがありますか。それはお母さんのせいなのです。お母さんがお父さんにもっと愛を出していれば、お父さんはそこまで極端な性格にはなっていなかったのです」

私がそう言うとその人は言いました。

「それは違います。母は父が外に女をつくったせいで失意のうちに亡くなりました。母は父に殺されたようなものです」

「それではお聞きしますが、もしあなたの奥さんがおなたの話をあまり聞こうとせず、あなたの相手をしてくれなかったら、あなたは外に女をつくりませんか。男は大きな仕事をしていればしているほど女の愛が必要なのです。お父さんは大会社の社長だったのです。多くの従業員が働いていたのです。多くの従業員のためにも、会社をつぶしてはならないというプレッシャーが常にあったと思います。そのプレッシャーを癒せるのはお母さんの愛しかなかったのです。そのお母さんがお父さんに愛を与えなければ、その愛を外の女に求めても仕方がないでしょう。

あなたのお母さんがお父さんにちゃんと愛を与えていれば、お父さんが外に女をつくるということはありませんでした。お父さんが外に女をつくったということは、正しいことではありませんでしたが、仕方がない部分もあったのです。

あなたが小さいころ、お父さんを必要以上に怖がったというのも、お母さんがお父さんに対する愛が足りなかった証拠です。お母さんがお父さんに対する愛があれば、あなたがたたかれて血を流しているときに<お父さんは好きであなたをたたいたのではありません。あなたが悪いことをしたからたたいたのです。お父さんもあなたをたたくのはつらいのです。そのお父さんの気持ちを知るなら、二度とお父さんにたたかれるようなことをしてはいけません>と、お父さんの気持ちを代弁してあなたに語ったはずです。そんなお父さんの気持ちをあなたが知れば、小さいころ必要以上にお父さんを怖がることもなかったのです。

お母さんが失意のうちに亡くなられたのは残念なことでしたが、そのような亡くなり方をしたのは、そのような亡くなり方をする理由があるのです」

私は父親の心を懇々と語りました。

「あなたは、お父さんに金を貸し、保証人になってあげたときでもお父さんは、さもそれが当然という態度を取っていたといいましたが、心ではあなたのしてくれた行為を喜んで感謝していられたと思います。しかし、それをお父さんは素直に表に出せなかったのです。長年突っ張った態度を取り続けていたため、息子に対し素直にありがとうという態度を出せなくなっていたのです。

どこの銀行も、業績の悪いお父さんの会社に金を貸さなかったのに、あなたはそのことを全部知っていて、それでもお父さんにお金を貸しました。そればかりか借金の保証人にまでなってくれたのです。そんなことまでしてくれたあなたを、お父さんが感謝しないわけはありません。心の中ではあなたのことを誰よりも感謝していたはずです。それなのにあなたに、えらそうな態度しか取れない自分が悲しかったと思います。お父さんが一番つらかったのです。そんなお父さんの心を理解してあげてくれませんか」

ここまで私が話すと、その人の目は真っ赤になっていました。

「あなたは自分の身を犠牲にしてお父さんに尽くされたのです。親の恩に報いたのです。あなたがしたことは間違いではありませんでした。しかし、自分が何もかも失ってしまったためお父さんを怨み、自分のしたことを後悔しました。その思いが間違いだったのです。そのような間違った思いを持ってしまったがため、あなたの進むべき道は閉ざされ、そのような病気にまでなってしまいました。

しかし、そんな間違った心は捨ててください。あなたは正しいことをしたのです。自分の身を犠牲にして親の恩に報いたのです。そのことを理解されたのなら<今までお父さんを誤解し怨んでいたことは本当に申し訳ありませんでした。お父さん、私はあなたの無償の愛に、少しは報いることができました。そのような順序を与えてくださいましたお父さんに心から感謝します>とそのように思われ、心の中でお父さんに詫びて感謝の思いを持ってください。

そのようなお父さんに感謝する心ができたとき、必ずあなたの進むべき道は開け、あなたの病気も治っていくでしょう」

私がここまで話すと青白かったその人の顔に赤みが差し、血色がよくなってきました。

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