10月 18 2018
続、親が与える子供への影響
同じく正法誌1983年、二月号より抜粋。
<「先生、そりゃ、主人がこっちの手前の手の届くところを流れていたら主人から先に、子供がこっちの手前を流れていたら子供から先に助けます」
そうしたら、その人を案内してきた五十くらいの女の人が、
「婆さん、婆さん」とその人の膝を叩いて、
「先生がいっていられるのは、そういう答えをきこうとしていられるのではなくて、婆さんは、自分のご主人と、その息子さんと、どっちが可愛いかったかということをきいていられるんですよ。ね、先生」といわれた。
「ああ、あなたなかなか勘がいいですね。そうなんですよ婆さん」といったら、
「ええ、そりゃもう私は主人より息子の方がよっぽどかわゆうございました。その子が生まれた時、ああこれでもう養子しなければならないという因縁も切れた。この子がこの家を継いでくれるんだ。これでお家は安泰だ。主人は養子でしたし『あんた働け、あんたが働かんとこの子はいい学校に出すこともできん』といって、私は主人を下男みたいに考えとりました。その主人が早く亡くなって私は腹が立って、毎晩毎晩お仏壇の前に座って『子供ばっかしつくって、難儀は私に残してなんちゅうことな』と怒ってばかりいたんです。それがいけなかったんですか」
「そうなんです。この世界には法則というものがあって、立てるべき親を親として立てない。主人として夫として立てるべきものを立てないと、子供の運命が立たないということになってくるんです。だから、主人のことで苦労しているという女の人は、自分は親に対して親孝行であったかということを反省しなければならないし、子供が一人前になっても仕事もせずぶらぶらして、一向に一人立ち出来ないという場合は、自分が夫を夫して立てていなかったのではないか、ということを反省しなければいけないのです。
今までは原因が分からずに、ただ運が悪いと思ってこられたわけで、これでもう原因が分かったんですから、今夜は家に帰られたらお仏壇の前に座って『お父さん、私は今まであなたを下男みたいに思ってきて申し訳ありませんでした。息子が悪いのは、私があなたを立ててこなかったからだと教えてもらいました。あなたが生きていられるうちも、また死んでしまわれてからも、私はあなたに文句ばかりいってきて、少しもあなたを立てることをしませんでした。どうか私の不心得を許してください』と立っていられるご主人の前にひざまずくような気持ちでそういって、そういったら今度は大阪にいる息子さんの方に向かって『息子よ許してくれ、今まであんたが運が悪い、運が悪いと、あんたがしっかりせんからじゃと不足に思ってきたが、今日は話をきいて、それはお母さんがお父さんを立ててこなかった心の蔭だと教えられました。それで今、お父さんにも謝りました。お母さんの心の待ち方が悪かったばかりに、あなたの運命まで狂わして申し訳ありませんでした。しかし、もう謝ってお母さんは心を入れ替えたから、これからあなたの運もよくなりますよ』という祈りをして金を送りなさい。そうすれば必ずよくなります」といったのであった。
それから二ヶ月してまた草道へ行った。
「先生、ありがとうございました」と出されたのは、その息子さんからの二通の速達であった。
一通は、そのお婆さんが祈りをされてから十五日目の手紙で就職したという知らせで、もう一通は三日前に来たので、それには、よく働くのでと一ヶ月もたたないのに給料を上げてもらった。これだけ給料をもらえればもう嫁をもらってもいいと思うので嫁を探してくださいということが書いてあった。
(中 略)
そういうことがあったんですという話をしたのであった。そうしたらそのお母さんの方が「よく分かりました。私が悪かったんです」といわれた。するとお父さんの方が、
「いや、私も悪かったんです。私は台湾にいて、鹿児島に帰ってきて結婚式をしてまた台湾へ行ったんですが、私は手紙でいったと思っていたんですが、家内には通じていなくて、実は私には小児麻痺の妹がいて、その頃の鹿児島では小児麻痺は業病みたいに考えられていて、そのような人がいる家は汚れた業の深い家だというように思われていました。家内はそういう妹がいるということを知らずに結婚して、結婚してからそのことが分かって、家内は『私は騙されて結婚した。そんなことが分かっていれば結婚しないのだった』と私を怨んだことがあるんです」という話をされた。
子供が四人生まれて、すでにもうご主人は定年退職していられて、もう先が短いという年齢になっているのに、そのお母さんの心の中には「騙されて結婚した」という夫に対する怨みが続いていたのであった。
そうなると夫を愛するということはそっちのけで、子供に、特に後継ぎである一人息子により以上に心をかけるということになる。
その心が子供の心を狂わしてしまうのである。父親を疎外した母と子の心の結びつきを精神分析では「母親固着」というが、母親の心がべったり男の子に向けられると、その子供の身体は大人になっても、精神的には母親に固着して子供っぽくなって、一向に一人前になりきれないのである。
その二十八才の息子が、世間知らずで考え方が子供っぽいのもそのせいであれば、父親に向かって、
「俺は、母ちゃんと一緒に暮らすから、お前は養老院でもどこへでも行け」というのもそうである。そうして一日中、くも膜下出血で判断力の鈍っている父親に、飯も食わせずに質問責めにして困らせる。
これは、母親が父親を憎んでいるその心が子供に移行しているのである。いっているのは実際は息子であるが、それは母親が息子を通じていわせているのである。
形だけは夫婦であっても心のあり方を知らないためにどれだけたくさんの人が不運に泣いているか。
そうした人々の心の糸を解きほぐして、それらの人々に幸福になってもらうのも私の仕事であるが、これから結婚する人たちは、自分で不運を招くことのないように、正しい心のあり方をしてもらわなければならないと思うのである>
ケースは少々違いますが、今回抜粋した園頭先生が指導を行われた体験談の中には二人の奥さんが出てきます。
一人目の奥さん(婆さん)は、夫を夫として立てなかったため、そうして二人目の奥さんは、夫をずっと怨んでいたため、その母の心が子供を狂わせ、そうして、子供に問題が発生したのです。
いま話題になっている女優さんもきっとこのような問題があるはずです。
何しろその方は大女優ですからね。しかし、旦那さんの方は元NHKのプロデューサーとネットを調べると出てくるくらいで、あとはどういう経歴の方か分かりません。格差婚といってもいいでしょう。そうなるといろいろ思いはあるでしょうね。ご夫婦のです。(格差婚がなぜうまくいかないのか?これで理由が分かると思います。妻が夫より上に行こうとするからです。夫を立てず妻が立とうとするからダメなのです。〔格差婚って収入とか、家柄とかが妻の方が上ってことですもんね。そうなるとやるでしょう。そういうことをです〕何度も書いていますが、男女は平等ではありません。ちゃんとした順序があります。その順序を守らないからうまくいかなくなるのです。だから、順序を守っているところは格差婚であろうとなかろうと〔夫を立てるべきところは立てる。もちろん心からですが〕うまく行くと思いますよ)
その間違っている思いを反省すれば、子供の問題は解決するということになります。
親子、夫婦といえども、心のあり方を間違えてはならないのです。



人目の訪問者です。

若い頃、自販機の釣り銭が、誰か取り忘れていて多く
なっていたことがあったり、そうならないか見て回ったこともありました。昨日食堂で食券を買おうしたら釣り銭が出てきました。それは前の年配者が買ったお釣りでさたした。その時一瞬、若い時の記憶が甦って来たのですが、すぐ反省をして自分の分を買ってからその年配者のもとへ持って行きました。「ありがとう」とお礼を言ったのを聞いてホッとして、良かった良かったと自分に言いきかせていました。それから食事も終わり片付けて帰ろうとしたら、その年配者は駆け寄ってきて、また私に「ありがとね」と言うのでした。今回の一連の出来事を通し、私はこれほど人の心が深いものであろうかと、心の神秘にあらためて魅せられるものでした。
もう、そのような(よい)ことは当たり前に出来ないといけませんね。それが人として当たり前のことだからです。